フセ マサオ   Masao FUSE
  布施 将夫
   所属   京都外国語短期大学  キャリア英語科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2014/06
形態種別 書評
標題 書評 ジョン・トーピー著、藤川隆男他訳『歴史的賠償と「記憶」の解剖――ホロコースト・日系人強制収容・奴隷制・アパルトヘイト』(法政大学出版局、2013年。xv+318頁。)
執筆形態 単著
掲載誌名 『西洋史学』
掲載区分国内
出版社・発行元 日本西洋史学会 87-89頁
巻・号・頁 (253),87-89頁
概要 本書(原題; Making Whole What Has Been Smashed: On Reparations Politics)では、戦争や人種差別でこわされたものを元通りにするため、当時の「記憶」が現代の賠償政治で使われることについて検討される。著者のトーピー自身、こうした賠償政治の激増傾向に批判的で、「不平の文化」が助長されるとまで酷評する。評者の布施も同意見で、過度な賠償政治がナチスや第二次世界大戦の誘発をもたらしたことを重要視した。過渡期の代用品に過ぎない賠償政治を早く終わらせ、もっと生産的な政治形態が出現することが待望される。