フセ マサオ   Masao FUSE
  布施 将夫
   所属   京都外国語短期大学  キャリア英語科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2007/03
形態種別 論文
査読 査読あり
標題 第一次大戦期アメリカの産業動員―鉄道庁創設の意義をめぐって―
執筆形態 単著
掲載誌名 史林
掲載区分国内
巻・号・頁 90(2),63-94頁
概要 本稿では、第一次大戦中のアメリカで実施された産業動員、なかでも先行研究が比較的少ない鉄道産業の動員を検討した。鉄道産業は1917年末に公式に動員され、鉄道庁が創設されている。同年四月の参戦直後から鉄道産業の運営統合を試みたのは、民間組織の鉄道戦時委員会(RWB)であった。しかし、他省庁の干渉などさまざまな統合障害が働き、鉄道産業は約半年で崩壊に瀕する。これらの障害の克服にRWBが結局失敗する一方、「鉄道国営化論」が12月から政界で台頭し、ウィルソン大統領を説得して鉄道庁の創設に成功した。この結末は一見国家統制主義的だが、国家と民間による「自発的協力の相互補償」が生まれたという仮説を、本稿は提案した。