ヒグチ ジヨウ   Jo HIGUCHI
  樋口 穣
   所属   京都外国語大学  共通教育機構
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2011/01
形態種別 論文
標題 江戸時代名所絵の左右圧縮構図に関する考察─富士山を主題とする作品における構図の定型化を中心に─
執筆形態 単著
掲載誌名 京都外国語大学研究論叢
巻・号・頁 (76),11-28頁
著者・共著者 樋口 穣
概要 本稿の目的は、江戸中期以降の風景画に顕著となる実景の左右圧縮構図の存在を示すことにある。まず、近世の富士山を描く名所風景が、いかにして歌枕としての名所を描く古典的名所絵の定型化から脱却したかを辿る。合理思考の広まりつつあった江戸中期において、共通の記号としての名所(などころ)と、実景を絵画化する際におきる矛盾解決の手段として、左右圧縮が行われるようになる。やがて、その表現方法と圧縮率に、ある程度の傾向性が定まり、独立した形式をなすにいたった。それが、「左右二分一圧縮構図(仮称)」である。これについて言及するのは、拙論がはじめてである。