サカグチ マサコ   Masako SAKAGUCHI
  坂口 昌子
   所属   京都外国語大学  外国語学部 日本語学科
   職種   教授
発表年月日 2023/08/25
発表テーマ アカデミックライティングにおける引用意識と成果物
会議名 第36回日本語教育連絡会議
学会区分 研究会・シンポジウム等
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
国名 リトアニア
開催地名 カウナス市・ヴィータウタス・マグヌス大学
開催期間 2023/08/23~2023/08/24
発表者・共同発表者 坂口昌子・胡浩婧
概要 中国語を母語とする日本語学習者で、初年次学習者にとって引用とはどのようなものかをインタビュー調査と書かれたレポートなどから分析したもの。インタビュー調査で聞き取ったものをSCAT分析し、報告した。
本発表では、ある初年次学生の質的な分析のみを報告した。

結果としては、アカデミックライティングの初学者としては、次のような意識を持っていることが明らかになった。

1.直接引用への自信を持っている反面、間接引用への曖昧な知識を自覚している。
2.不正確な間接引用が不安なため、通常は慣れた直接引用を用いる。
3.適切な量の直接引用をしないと、文章の個別化はできないと考えている。
4.高校時代からの早期教育の必要性について言及している。
5.複数の教師による引用の授業があり、アカデミックライティング授業で引用が意識化開始し、期末課題で認識を深めた。大学のアカデミックライティングにおいては、他者意見の借用の必要性が必須と感じている。
6.ただし、間違った理解をしている部分もあり、「一部変更した他者の意見は引用不要」という誤った知識を持っている。
7.通常、レポートを書く時は、推敲の繰り返しを行い、自分自身の日本語レベルに合った文章を書こうと努めているが、今の自分の限界や留学生の限界も感じている。