ヨウ ライ
Lei YANG
楊 蕾 所属 京都外国語大学 外国語学部 中国語学科 職種 准教授 |
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研究期間 | 2021/04~2024/03 |
研究課題 | 漢字・漢字文化および異文化理解をテーマとした授業設計についての複合的研究―教材《汉字文化大观》の翻訳と授業のデザイン― |
実施形態 | 機関内共同研究 |
研究機関 | 京都外国語大学 |
代表分担区分 | 研究分担者 |
概要 | 本研究は①《汉字文化大观》(何九盈・胡双宝・张猛编著,中国人民出版社,2009年)の翻訳と、②当該翻訳書を教材とした、外国語学習や異文化理解に関する授業の設計を行うことを目的とした複合的な研究である。 まず、①に関して、《汉字文化大观》は中国の漢字学・文字学を専門とする研究者総勢48名による共著(総字数118万字)であり、当該分野の研究では必ず参照される代表的な著書の一つであり、その内容は漢字に関するさまざまな分野に及んでいる。よって、本書の翻訳書は学術的価値があると同時に、漢字をテーマとする授業において、総合的な教材となり得る可能性を大いに有する。 次に、②について、本研究は漢字の多機能性に着目し、漢字知識を通して、中国文化、さらに日本文化との関わりを含めた異文化理解をテーマにした授業設計を目指す。漢字研究は漢字学・文字学だけではなく、言語、歴史、文化、民俗、文学、社会生活など多分野にわたる総合的な研究である。教育的観点から見ても、漢字を基盤とした中国文化関連の授業の展開が期待される。日本の大学の中国語教育や中国事情などの授業では、漢字をベースとして構築された体系的なカリキュラムはまだ少なく、本研究の授業設計は新たな試みであると言える。 以上のような目的から、本研究では、《汉字文化大观》の翻訳を基にして、中国の歴史、文化、社会生活、そして、日本における漢字文化の受容・展開、日中漢字文化の類似性と相違点などを立体的に紹介する内容を取り入れ、中国語専攻の学生のみならず、一般教養の授業としても提供できる授業のデザイン、教材の開発を行う。 |