ハヤシ シホ
Shiho HAYASHI
林 姿穂 所属 京都外国語大学 外国語学部 英米語学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/05 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 『チャタレイ夫人の恋人』に描かれる狂気と母性、そして女らしさ |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 三重県立看護大学紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 三重県立看護大学 |
巻・号・頁 | (25) |
著者・共著者 | 林姿穂 |
概要 | D. H. ロレンスの『チャタレイ夫人の恋人』では、主人公コニーの狂気と母性の相互関係が描き込まれている。コニーの苛立ちや不安の原因は、作品が執筆された当時のイギリス人女性の問題と共通している。本研究を通して、第一次世界大戦前後のフェミニズムの動向を歴史的背景から確認することで、産児制限に伴う性的活力の欠如が狂気の要因であることが明らかになった。コニーの精神状態の変化の過程を考察すると、当時のイギリスの既婚女性のヒステリー症の症状や妊娠に関する古典医学の見地を想起させるものであることが確認できた。よって、ロレンスが描く狂気と母性、そして女らしさは、歴史的な女らしさの通念や古典医学の狂気の見地と深い関連性があるとみなすことができる。(電子媒体) |