フセ マサオ
Masao FUSE
布施 将夫 所属 京都外国語短期大学 キャリア英語科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/08 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | USMRR(合衆国軍事鉄道局)とハーマン・ハウプト-ゲティズバーグの戦いを中心に- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | アメリカ史研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (34),18-35頁 |
概要 | 1863年夏、結果的に南北戦争の帰趨を決めたゲティズバーグの戦いに接したハーマン・ハウプトは、戦場周辺の輸送責任者としての実務に携わるばかりではなかった。南北両軍による主要戦闘がおこなわれる7月初めまで彼は、ハレックら上官に対し、南軍の予想集結地や動向、そしてリーの認識の予測まで送信したのだ。主要戦闘中はUSMRRの本務に没頭して輸送網の修理や構築に努めたものの、戦闘直後からハウプトは、南軍追撃を電報や書簡で繰り返し進言した。なかでも、南部の補給列車をすばやく遮断する南軍補給路の切断によって、南軍に降伏を強制しようという後方責任者らしい追撃案が、何度も強調されたのである。このような種類の勧告は、戦術や戦略に関わるため、情報や作戦を担当する幕僚らが本来すべきものだろう。しかし彼は、少し反省しつつも、こうした協力活動を自発的、積極的に続けたのであった。したがって、連邦政府の権限が拡大したと最近の歴史研究でよく解釈される南北戦争期にも、民間人が臨時にその一員となって活躍する余地は、大いに残されていたのだ。 |