ナカニシ クミコ
Kumiko NAKANISHI
中西 久実子 所属 京都外国語大学 外国語学部 日本語学科 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2024/03 |
形態種別 | 論文 |
標題 | 日本語学習者の従属節を含む文の「は・が」の誤用の実態
――実例の長文を使用した誤用の実態調査から―― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 国際言語文化 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 国際言語文化学会 |
巻・号・頁 | 8,31-45頁 |
著者・共著者 | 中西久実子 |
概要 | 先行研究では、従属節の中で日本語学習者が「は・が」の誤用をおかしやすいことが指摘されている。たとえば、「父が帰宅したとき、母は電話をしていた。」のような時を表す従属節、「兄が買ってくれたTシャツ」のような名詞を修飾する従属節などである。しかし、調査で使用されているのは単文だけという問題がある。
本研究は、複文を含む長い文章を使用した調査を実施し、学習者が複文の主節や従属節で「は・が」をどのように使用しているかの実態を明らかにした。初級後半から上級レベルの中国語・韓国語・欧米語を母語とする学習者に調査を実施した結果、複文の主節や従属節での誤用について次のような違いがみられた。具体的には、短文より長文で誤用が多いこと、そして、韓国語を母語とする学習者は、中国語や英語などを母語とする学習者より誤用が少ないことが明らかになった。また、従属節の種類によって誤用の現れ方に違いがあり、トキ節を含む文の主節や従属節では、名詞修飾節や補足節、等位節などを含む文に比べて誤用が少ないことがわかった。 |