ノザワ ハジメ
Hajime NOZAWA
野澤 元 所属 京都外国語大学 外国語学部 英米語学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/11/01 |
形態種別 | 論文 |
標題 | 陳述表示型の起源: 比較認知的観点からの理論的考察 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 日本語用論学会第12回大会発表論文集 |
巻・号・頁 | 301-304頁 |
担当範囲 | (B5、総頁数350頁中4頁) |
著者・共著者 | 野澤元 |
概要 | 陳述表示型発話行為の特徴と基盤を比較認知科学の観点から考察し、発話行為分類に対するその理論的含意について論じた。<陳述>に代表される意味や情報を表現する行為は、発話行為分類において不安定な位置を与えられている。例えば、Austinは言明解説型と他の範疇との明確な区分に疑念を示し、また、Searle(1975)は動詞"warn"には行為指示型と陳述表示型の二つの用法があると述べている。陳述表示型のこのような不安定性は、ヒトの言語コミュニケーションが依存する認知・行動様式に起因すると考えられる。本稿では、(1)認知機序の階層化に伴う外界認知と行動の分離、(2)発話の分業化に伴う遂行性の希薄化の二点を取り上げ、進化的観点から陳述表示型の成立条件とコミュニケーションにおけるその役割について論じた。 |