ペドロ アイレス
Pedro Carlos Freitas Aires
ペドロ・アイレス 所属 京都外国語大学 外国語学部 ブラジルポルトガル語学科 職種 准教授 |
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言語種別 | ポルトガル語 |
発行・発表の年月 | 2023/01 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | ポルトガル語の複合未来形と複合過去未来形:PE と PB の特徴 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | Encontros Lusófonos |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 上智大学 |
巻・号・頁 | (24),25-43頁 |
著者・共著者 | 彌永 史郎、ペドロ・アイレス(京都外国語大学)、ギボ・ルシーラ(上智大学) |
概要 | 複合未来形は(1A)未来における基準点から見て、その基準点以前にすでに完結した状況 を表現する場合と、(1B)現在における基準点から見てそれ以前にすでに完結していると考え られる状況に関する推量を表現する場合とがある。いっぽう、複合過去未来形の意味について は、(2A)過去における基準点より観察される仮定条件の帰結のほか、(2B)過去における基 準点より前に完結したと思われる不確かな状況を表現する。こうした二種類の時称を比較して みると、基準点が現在にあるか過去にあるかという違いを除くと、(1B)と(2B)とに「話者 が過去の状況に関して、ある不確かさを表現する」という共通項がある。
本稿では、CETEMPúblico 及び CETENFolha という新聞コーパスから、PE 及び PB それぞれ 200 例の文を求め、各形式の意味を詳細に考察・分類した。その結果、PE において(1A)は 極めて稀で、(1B)の用法が一般的であることが示された。いっぽう、PB においては(1A) が一般的であり、(1B)は限定的であるという、逆の傾向が確認された。また、複合過去未来 形に関しては、概ね出現頻度の分布は同様であることがわかった。このようにして母語話者の 直感的な印象を実証的に示すことができ、その結果はポルトガル語教育の現場においても有用 な知見となろう。 |