コウノ ヒロミ
Hiromi KONO
河野 弘美 所属 京都外国語短期大学 キャリア英語科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2018/08/25 |
発表テーマ | Social Problem Filmsの教育的利用について |
会議名 | 第20回映像メディア英語教育学会 九州支部研究大会2018 |
主催者 | ATEM 九州支部 |
学会区分 | 地方学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 北九州市立大学 |
発表者・共同発表者 | 河野弘美 |
概要 | 19後半~20世紀に誕生した映画は最初、工場から出てくる人や町を歩く人々など、ごくありふれた日常を切り取った記録的なものであった。その後、娯楽性の強い映画が製作されていくが、1910年代~1940年代に「Social Problem Film」という新たなジャンルが誕生する。その定義は、
a ‘fiction film in which social issues motivate plot and action, and dramatic conflict revolves around protagonists’ interaction with social institutions’1 上記定義同様に社会問題に目を向けたものとして18世紀のイギリス人画家ウィリアム・ホガースに代表される風刺画や19世紀に誕生したイギリスの大衆紙『タイムズ紙』や『パンチ』等のイラストを取り入れた視覚的メディアがある。視覚的メディアはイギリス国民に広く親しまれ、政治に圧力をかける原動力へと変化していっている。ジャーナリズムの紙面上に描かれる社会問題の提起よりも「Social Problem Films」は人物個人に焦点を当てることができ視聴者は社会問題をよりリアルに体験し実感する事が出来る効果が含まれている。本発表ではその点に注目し、2016年度に制作された『わたしは、ダニエル・ブレイク』(英国)を取り上げ、「Social Problem Films」のもつ教育的効果と活用法の一例を紹介する。 1 Kuhn, Annette and Guy Westwell, Dictionary of Film Studies, Oxford University Press: Oxford, 2012, p.383. |