オオコシ ツバサ
Tsubasa OKOSHI
大越 翼 所属 京都外国語大学 外国語学部 スペイン語学科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2018/12/08 |
発表テーマ | マヤ先住民作成の土地権原証書の社会・文化的意味に関する一考察 |
会議名 | 第18回ラテンアメリカ研究講座「京都外国語大学ラテンアメリカ研究所の現在(いま)」 |
主催者 | 京都外国語大学ラテンアメリカ研究所 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | シンポジウム・ワークショップ パネル(指名) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 京都 |
発表者・共同発表者 | 大越 翼 |
概要 | 植民地時代に作成されたユカタン・マヤ語で書かれたマニ村とカルキニ村の土地権原証書は、全体を通してその単語群がピリオッドやハイフン記号によって分けて書かれている。これは従来、土地権原証書を声に出してどう読んでいたかを先住民書記が紙の上に書き写したものだと解釈されてきた。しかし、これは同時に後の時代の書記が「どう声に出して読むべきか」を示していることをも意味している。他の証書にはそのような記号は全く使用されていない事実と照らし合わせれば、この二つの村の土地権原証書は、単にそれぞれの村の境界を示すものであったのみならず、抑揚やリズムなどを豊かに付されたその朗読を通して、それを聞く人々に村の領域が設定された初源の時を再生させ、追体験させるという、儀式的要素を強く持った、現在(今)と過去(いにしえ)という時間を接触させて人々の帰属意識を追認させる機能を持ったものだったと言えるだろう。 |