ナカニシ クミコ   Kumiko NAKANISHI
  中西 久実子
   所属   京都外国語大学  外国語学部 日本語学科
   職種   教授
発表年月日 2025/08/22
発表テーマ 日本語学習者による「は」「が」の産出と理解
会議名 第38回 日本語教育連絡会議
主催者 日本語教育連絡会議
学会区分 国際学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
国名 スロベニア
開催地名 Ljubljana
開催期間 2025/08/21~2025/08/23
発表者・共同発表者 中西久実子
概要 中国語を母語とする学習者は,「カバンを開けると,犬が出てきた。」のように文全体が新情報の文の「が」を使うべき主語位置で,「は」を使って誤用になりがちである。先行研究では「が」は「主語が新情報」を表す形式だと説明されている。しかし,上の例の主語「犬」は飼い犬であるため新情報ではない。「主語が新情報でない」にもかかわらず「が」が正用になることについて,先行研究では説明がつかないという問題があるということになる。
本稿では,上のような例で「は」が誤用になる原因は学習者が「主語が既知なら「は」」と誤解しがちだからだということを指摘する。そして,上のような例で「が」が正答なのは「文全体が新情報」だからであり,「主語が新情報か否か」より「文全体が新情報」のほうが重視されているということを指摘した。