カバタ シゲル   Shigeru KABATA
  嘉幡 茂
   所属   京都外国語大学  国際言語平和研究所
   職種   嘱託研究員
発表年月日 2012/06/04
発表テーマ テオティワカンのモニュメントから出土した黒曜石の政治性
会議名 日本ラテンアメリカ学会・第33回定期大会
主催者 日本ラテンアメリカ学会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 中部大学
発表者・共同発表者 嘉幡茂、千葉裕太
概要 本発表では、覇権国家へと成長したテオティワカンの経済面を支えた黒曜石獲得戦略と、黒曜石製品に物質化されたイデオロギーをテーマとする。そのため、テオティワカンの3大ピラミッド「月のピラミッド」「太陽のピラミッド」「羽毛の蛇神殿」から出土している考古遺物を分析対象とする。まず、形態分類と原産地同定分析を基に、黒曜石獲得と流通において国家による一元管理システムが存在していたことを指摘する。特に、供給源を恒常的に確保するために採用された戦略と高度な加工技術の独占化は、宗教イデオロギーの物質化を行う目的と関連し、徹底していたと考えられる。その証左は、3大ピラミッド内からのみ、「羽毛の蛇」を模した黒曜石製品が出土することである。黒曜石の確保は、石器時代に属する古代メソアメリカ社会の中で重要課題であった。そのため、従来、テオティワカンの黒曜石獲得研究から、経済的な利益を目的とする解釈が強調されてきた。しかし、本発表では、黒曜石の獲得を国家が独占する理由は、経済的側面のみならず、為政者たちだけが扱うことのできる意匠「羽毛の蛇」を表現する必要性があったためと結論付ける。