ナカニシ クミコ   Kumiko NAKANISHI
  中西 久実子
   所属   京都外国語大学  外国語学部 日本語学科
   職種   教授
発表年月日 2016/05/14
発表テーマ 逆接を表す「も」の特徴 ―「VN(する)も、~。」のヴァリエーション―
会議名 日本語学会2016年度春季大会
主催者 日本語学会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
開催地名 学習院大学 目白キャンパス
概要 接続助詞「も」は古典では動詞に接続して逆接を表すものとして用いられていたが,現代語では衰退し,「早くも」「少なくとも」など形容詞につく用法だけが残されているのみになっていた。しかし,現代語においては「病院に搬送するも死亡確認」のような逆接を表す「も」が用いられるようになってきている。本発表ではこの現象を指摘し,「するも文」の「も」の次のような特徴を明らかにした。「するも文」の「も」はVN(する)に接続することが多く,「にもかかわらず」「が」「けれども」などで表されるような逆接で前件と後件を結びつけているだけでなく、「も」の前後でミスマッチな事物が結びつけられており,意外だという話し手の主観的評価を表している。ニュース報道,新聞の見出し,テレビ番組の字幕など書きことばで用いられるが、特に,スポーツの実況アナウンスなど話しことばを同時に文字で表記する場合に多用される。「するも文」は,従属節内ではテンスや丁寧さから解放される傾向が強く,名詞相当のモノに接続しなければならない。「も」は前件と後件をモノとして結びつけているので,一見真性モダリティからは解放されているようにみえる。しかし,その結びつきがミスマッチで意外だという話し手の主観的評価を付与しており,モダリティ的である。