ナカニシ クミコ   Kumiko NAKANISHI
  中西 久実子
   所属   京都外国語大学  外国語学部 日本語学科
   職種   教授
発表年月日 2017/09/01
発表テーマ Skypeの対話による親和性と欧州における日本語学習・日本語教育のモチベーション向上
会議名 The 20th Japanese Language Education Symposium in Europe (AJE), Section 10 of the 15th EAJS International Conference, organised with EAJS (European Association of Japanese Studies), Universidade NOVA de Lisboa, August 31 - September 2, 2017.
学会区分 国際学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 中西久実子・村田恵美
概要 熊谷智博 (2016)では,「親和性の高い中華料理について尋ねられた参加者は,(中略)中国人の特性をポジティブに推論する」ことが調査によって明らかにされている。本研究ではこれを援用し,「親和性の高い文化について学習した日本語学習者や日本人学生は,相手や学習内容についてポジティブに推論するようになる」という仮説を立て,この仮説が正しいことを調査によって明らかにする。
発表者らは,日本語学習者と日本語教師をめざす日本人学生とのSkypeを活用した交流について,日本語教師の技術向上という点で効果があることをすでに確認している(中俣ほか (2010))。しかし,日本語母語話者と日本語学習者の双方の視点からみたメリットについては,議論されていない。
本発表では,2014年から2017年までザグレブ大学の日本語学習者が,日本のある大学で日本語教師をめざす日本語母語話者の学生とSkypeで交流したデータをもとに,双方のメリットと活動中にみえた課題を示す。具体的には,次の2点を主張する。1)日本語学習者は,Skypeでの対話によって親和性が高くなった日本にポジティブに推論するようになり,日本語学習への動機づけも高くなった。一方,2)Skype交流を体験した日本人学生は,日本語学習者に対してポジティブに推論するようになり,日本語教育関係の進路を選びやすい傾向があることがわかった。1)については,初めは「恥ずかしい」という理由から,Skype交流を避けていた日本語学習者も,相手が日本語教師をめざす日本語母語話者とわかって安心感を得て,間違いに対するフィルターを下げ,日本語会話をポジティブに考えられるようになった事例を示す。2)については,日本語を教えた経験のない日本人学生と経験のある日本人学生の調査結果を比較しながら仮説を検証し,モチベーションを維持するファシリテーターの必要性などの課題も示す。