ナカニシ クミコ   Kumiko NAKANISHI
  中西 久実子
   所属   京都外国語大学  外国語学部 日本語学科
   職種   教授
発表年月日 2019/08/31
発表テーマ ポルトガル語母語の日本語学習者と日本語母語話者のCOIL援用による異文化交流の効果 ―集団での交流・一対一の交流における学習者とファシリテータ―
会議名 第23回ヨーロッパ日本語教育シンポジウム
主催者 The 23rd Japanese Language Symposium in Europe (AJE) to be held at the University of Belgrade, Faculty of Philology, from 29th till 31st August, 2019.
学会区分 国際学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 ベオグラード大学
概要 本発表では,以下の4つの主張をおこなうことによって,「異文化交流型COIL(小玉 (2018))」を援用した交流が有効だという結論を導く。COILとは,「教師の監督の下で集団で行うオンラインの協働学習」である。
主張1)一対一の交流は安心感を与えるが,集団ミーティングも多角的な視点で物事が眺められる点が高く評価された。両者を複合的に取り入れる交流が理想的である。
主張2)学習者は,この交流によって既習の知識を運用する機会を得るが,語彙不足,文章構築能力不足のためうまく発話ができないことがあるという問題意識にも気づく。また,「日本語母語話者(以下,日本人)は,難しい文を簡単に言い換えてくれるので理解しやすいが,その分,自分で相手に伝達しようとする努力をしなくなる」というように学習を客観視できるようになる。
主張3)交流相手の日本人は,a)日本語教員の日本人,b)日本語教員志望の日本人,c)a)b)以外の日本人の3種類で異なる結果が得られた。c)の日本人は,話題に交流に緊張感を覚えているだけで,事後の振り返りでも「楽しかった」「日本語が上手でびっくりした」などの印象論でしかなかった。これに対して,b)の日本人は,「名詞修飾」「助詞」など言語構造に着目して分析的に振り返ることができた。さらに,a)の日本人になると,自由に話題を楽しむ余裕がみられ,事後の振り返りでも細かい文法のミスについては報告せず,コミュニケーションを円滑に進めるために自分は今後どう行動すべきかを考える傾向がみられた。